煌めき~特発性間質性肺炎と闘う母に寄り添った、ある娘の回顧録

難病指定されている「特発性間質性肺炎」を患い闘病生活を行った母のこと、その母を看病介護した娘の回想と回顧録が書かれています。。

非結核性肺抗酸菌症のこと

「非結核性抗酸菌症」

特発性間質性肺炎が判明する前に
母についていた病名です。


結核性抗酸菌症とは、
結核菌以外の、
水中や土壌など
どこにでもいるような菌に
感染してしまうことで、
肺に支障をきたす病気です。

マック菌という菌への
感染であることが多いため、
MAC症(肺マック症)とも
呼ばれるそうです。


結核と違い、
かかってしまっても
周囲の人には移りません。

咳や息苦しさの症状があるものの、
比較的進行は緩やかで
治ることもあるとのこと。


「どういうわけか、中年以降の、
やせ形の女性がこの菌に好かれやすくてね~」
と、主治医の先生は話しておりました。

ちなみに、母は条件ど真ん中でした…


ただ、あとから思い返せば
やはり心に引っかかるのが、
その当時、様々な検査をしたのに
原因菌が判明しなかったという点。

「原因菌が何か、
はっきりは分からなかったのよ。
菌がこれだ、と断定はできないけれど
結核性抗酸菌症だろう…って。」

母が話していたこの病名は
10年前はまだあまり知られておらず
わたしにとっても初めて聞く名前でした。

へぇ~~そういうのもあるのか。
漢字が並んだ難しい名前だな。
くらいの認識で、
当時は聞いていた記憶があります。


先にも書いた通り、
比較的症状が軽微なときもあり
抗生剤と咳止め、
定期的なレントゲンと血液検査で
母はかなりの期間を、
問題なく過ごすことになります。


おそらくこの当時から
間質性肺炎だったのだろう。と、
後に医師から宣告されることになります。

間質性肺炎が判明する前は

母は、平成26年
特発性間質性肺炎
病名を宣告される以前から、
定期的に呼吸器科を受診していました。

平成18年に一度体調を崩し、入院。
そのときは肺炎ということでの入院でした。
退院後は、1ヶ月おき程度の通院。
症状が治まっていた時期は
3ヶ月に1回程度の受診だったことも
あったようです。


様々な検査の結果、
「非結核性抗酸菌症」という病名がつきました。
MAC症(肺マック症)とも呼ばれているものです。


しかし、
「痰の検査も結核の検査も
いろいろやったんだけどね、
原因菌が分からなかったのよ。」
と母は当時話していました。


平成25年夏に肺炎、
26年春に両肺の気胸
その後症状が急に進行し、のちに
特発性間質性肺炎であることが
判明することとなりますが、
そこに至るまで、実に8年。


緩やかな進行だったのは
幸いなことでしたが、
そのせいで正しい病名が
隠れてしまっていたのかな、とも思い
やるせなさを感じます。